”論点思考”を読んだ。
一般に問題解決のステップは、(1)問題を課題にブレークダウンし、(2)この課題を解決する、という二段階である。この第一ステップの問題を課題にブレークダウンするという作業が中々難しい。このブレークダウンの考え方を述べたのが”論点思考”である。
”頑張れば出来る”、日本人はこう教えられて育っているせいか、何か出来ないときに頑張りが足らないと考えがちである。どうすればもっと頑張れるか、そんな情報がネットに溢れている。”頑張りが足らない”を出発点に課題のブレークダウンをすると、課題設定が偏るときがある。
一度、”頑張れば出来る”という思想から離れて、”もういっぱいいっぱい頑張っている”を出発点にして課題のブレークダウンをしてはどうだろうか。例えば、
- 学生なら、試験の点数を上げるために、苦手科目の克服が必要だと考えるのではなく、もっと教え方のうまい先生が必要だと考える。
- 営業マンなら、売り上げを伸ばすために、訪問件数を増やすことが必要だと考えるのではなく、もっと売れる製品が必要だと考える。
- 研究者なら、研究成果を上げるために、理論構築力が必要だと考えるのではなく、もっと研究費が必要だと考える。
ここで思考を止めない。
さらに、教え方のうまい先生をどうやったら見つけられるか、もっと売れる製品をどうやったら扱えるか、研究費をどうやったら獲得できるか、考える。そのための課題を設定する。こうやっていつもと違う角度で”なぜ?”を繰り返していくことも必要だと、感じる。
- 作者: 内田和成
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
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