kotaの雑記帳

日々気になったことの忘備録として記していきます。



RAW現像のコツ 色の調整

 先日、RAW現像の考え方について書きました(「RAW現像の教科書―プロ級の現像仕上げを覚えたい!」)。RAW現像とは、突き詰めれば写真の"明るさ"と"色"を調整することです。そして、"明るさ"の調整について具体的なサンプルを使って、調整のコツについて書きました(「RAW現像のコツ 明るさの調整」)。今回は、"色"の調整について書いていきます。
 サンプルの写真は、桜の花です。桜の花は、人間の目にはピンク色に見えますが、写真に撮ると白く写りがちです。そのため、桜の花を目で見たときに感動したけど、撮った写真を見ると平凡に見えることがあるのではないでしょうか?目で見た時の色を、写真でも再現できると、「うぁーキレイ」という感動が表現できます。
 

オリジナルの写真。
 
 上の写真は、桜の花のピンク色と、空の青色のコントラスが綺麗だなぁと思って撮った写真です。しかし、写真にすると桜の花が白っぽく写ってしまい、桜の花を見た時の情景とは違った印象になっています。
 そこで、まずは写真全体の明るさを調整します(「RAW現像のコツ 明るさの調整」も参考にして下さい)。僅かに全体の明るさを暗くし、それに伴い背景の木の枝が黒くつぶれるので、これを防ぐため暗い画素だけ明るめに調整しています。
 

明るさを調整した写真
 
 明るさを減らした分、桜の花の色と空の色が濃くなりました(明るさを減らすと色が濃くなる理由については、(「RAW現像の教科書―プロ級の現像仕上げを覚えたい!」を見て下さい)。
 まだ、桜の花が白っぽく見えるため、少し花びらの色(パープル)を暗くし、彩度も高くしました。また、花の中心部分の色(マゼンタ)はパープルよりも暗くして色を濃く出しました。


花の色を濃くなるよう調整した写真
 
 最後の仕上げに、写真の中央部の花の塊にだけシャープにして、写真のポイントをはっきりさせました(Lightroomの円形フィルタを使っています)。


完成した写真

 桜の花の色がくっきりして、桜を見た時の印象が蘇ってきます。
 元のオリジナル写真と調整後の写真を見比べてみます。

オリジナル
調整後  

RAW現像の教科書

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