kotaの雑記帳

日々気になったことの忘備録として記していきます。



ワイナリー巡り

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 日本ワインを楽しみに、甲州山梨県)に旅行してきました。
 日本のワインなんて大したことないよ。そんな風に考えている人も多いことでしょう。ところが、最近はなかなか美味しいワインを作っています。特に、一本2千円台のワインは結構うまい。
 そんな日本のワイン業界にあって、日本ワイナリー教会というものがあります。この日本ワイナリー協会に加盟しているワイナリーの数のダントツ多い県が、山梨県です。日本ワインコンクールの開催も山梨県であり、山梨県は、日本ワインの中枢と言ってよいでしょう。
 ところで、「日本ワイン」と簡単に書きましたが、「国産ワイン」と「日本ワイン」は違う物であることをご存知でしょうか?
 「国産ワイン」とは、日本で発酵・熟成させたワインのことで、原材料のブドウは外国から輸入しても「国産ワイン」と名乗ることができます。実の所、外国からブドウジュースを輸入して、これを国内で発酵・熟成・瓶詰したワインが「国産ワイン」には多いようです。
 一方、「日本ワイン」とは、国内で収穫したブドウのみを使って作られたワインのことを呼びます。
 良いブドウが育つ条件は、(1)日照時間が長いこと、(2)雨が少ないこと、(3)昼夜の寒暖差が大きいこと、の3つです。この3条件を揃えているのが甲州なのです。
 
たわわに実ったブドウ畑があちらこちらにありました

 
 ワインを楽しむには、ワイナリー巡りをすることが一番です。その中でもお勧めは、(1)サントリー登美の丘ワイナリーの見学ツアー、(2)ワインタクシー、に参加することです。できれば、まずサントリー登美の丘ワイナリーを見学し、その翌日にワインタクシーに乗るという順番がお勧めです。その理由は、サントリー登美の丘ワイナリーでは、ブドウ畑の見学やワインの製造工程の見学を通してワインについてたくさんのことを知ることができます。また、ワインのティスティングの手順についても教えてもらえます。そういった知識をもってワイナリー巡りをすると楽しさが一層増すためです。さらに、ワインタクシーは二日酔いするほど飲めるため、ワインタクシーを先にすると、二日酔いの状態でサントリー登美の丘ワイナリーに行くことになります(実際、私が参加したときも二日酔いの人がいました)。

サントリー登美の丘ワイナリー

アクセス

 甲府駅から路線バスに乗ると、35分ほどで着きます。

ワイナリー見学

 ブドウ畑を見学できます。
 通常のブドウ畑は、棚仕立てと言って藤棚のようにブドウを仕立てます。一方、サントリー登美の丘ワイナリーでは、柵仕立てと言って棚が縦になったようにブドウを仕立てます。こちらの方が、ブドウが病気になり易くて手間がかかるのだけれど、美味しいブドウができるそうです。

棚仕立て 柵仕立て

上の柵仕立ての写真を見ると、柵の上に白い布のようなものがあることが見て取れます。これは、雨除けで、雨にあたるとブドウが病気になるため、雨対策をしているそうです。ブドウ作りとは手がかかりますね。また、柵と柵の間には雑草を生やせているそうです。こうすると、雑草に養分を取られてブドウの収量は減るのですが、ブドウが病気になりにくくなるそうです。
 次に、発酵所や熟成庫も見学できます。ワインの製造工程では、まずブドウを圧搾してこれを発酵させます。次に、発酵したものをステンレス槽あるいは木の樽に詰めて熟成させます。アルコール度数の低いワインはこのまま長期間熟成することはできません。酸化しすぎるそうです。そこで、瓶に詰めて、ビン熟成させます。ただし、ビン熟成という工程で何が起きているのか、科学的にはまだよくわかっていないそうです。下の写真は樽熟成庫の様子です。ここは、山の岩盤をくりぬいて温度の安定した状態を作っているそうです(中に入ると夏なのにひんやりします)。

樽熟成させている様子 ビン熟成させている様子

 

ティスティング

 ワインの製造工程の見学を終えると、いよいよティスティングの開始です。ティスティングは有料で、事前予約が必要です。私は、プレミアムティスティングセミナー(3千円)を申し込みました。
 プレミアムティスティングセミナーでは、超高級ワインの登美を試飲できます。具体的に試飲したのは、下です。価格は、サントリーのホームページより。

  • 登美の丘 甲州 2013 (3,200円)
  • 登美の丘 シャルドネ 2012 (3,650円)
  • 登美 白(シャルドネ) 2012 (10,000円)
  • 登美の丘 赤 2011 (3,650円)
  • 登美 赤 2009 (記載なし(楽天価格11,280円)) 

いざ、ティスティング開始です。下の写真のようにワインの色が見やすいように白いシートの上にグラスが並びます。

左から登美の丘甲州2013, 一番右が登美 赤 2009
 
下の写真の左は登美の丘 甲州、右が登美の丘 シャルドネ。右の方が色が黄色っぽい。左はステンレスで熟成させているのに対して、右は樽熟成しているため、色の違いが出ているそうです。味は、ブドウの違いが出て、左の甲州は酸味が強く、右のシャルドネは甘みが強い。香りは甲州の方が強い。

 
下の写真の左は登美の丘 赤、右が登美 赤。色の違いは全く分かりません。味は、登美の丘の方がさっぱりしています。そのまま飲むなら登美の丘の方が美味しい。ところがチーズと一緒にすると、俄然登美の方が美味しくなります。不思議ですね。

 
テイスティングの方法は下の写真を参考にしてください。ポイントは、味については、口に入れた瞬間、口にふくんでいる間、飲みこんだ後の余韻の3段階でかんじ分けること。香りについては、グラスに注いだ後の香りと、グラスを回してワインと空気を混ぜた後の香りの違いを感じ分けることです。別にそうしないといけないわけではありませんが、少しのことでずいぶん変わることが実感できて楽しい。

レストラン

 さて、ティスティングが済むとツアーは終わり、自由時間です。ワイナリーに併設しているレストランで昼ご飯を食べました。ポークのマスタードソースが滅茶苦茶美味しい。

窓際の明るいテーブル 店内はセンス良くまとまっている


ランチには冷えたロゼのワインを頂き、ほろ酔いになります。

ワインショップ

 昼食を終えると、ワインショップで試飲を行うこともできます。もちろん、お気に入りのワインが見つかれば、購入できます。

ワインショップ入り口 ワインショップ店内
サントリー登美の丘ワイナリーまとめ

 ここに来れば、ワイン造りから、ワインのティスティングまで一通りのことが分かる。ここで知識を得てから他のワイナリーを巡れば、楽しさいっぱいです。特に超高級ワイン登美を試飲できることがここの利点。
 所要時間としては、甲府駅前発の9:45発のバスに乗り、途中ランチを食べて、午後2:30に甲府駅に戻ることができます。
 

ワインタクシー

 ワイナリー巡りをするには、ワインタクシーを使うのが便利です。詳しくはパンフレットを参照して欲しい。
 石和温泉駅からタクシーに乗り、白百合醸造に連れて行ってもらえます。そこから、シャトー・メルシャン、ルミエール、麻屋葡萄酒、白百合醸造と巡回タクシーに乗れます。

ワインタクシー
 
 ワインタクシーに乗るには、石和温泉駅横の観光案内所で下のようなチケットをもらい、首からぶら下げます。チケットの裏には各ワイナリーの名前が書いてあります。巡ったワイナリーでこのチケットを見せると、ワインの試飲が無料でできます。

白百合醸造

 石和温泉駅からワインタクシーに乗り、最初に行くのが白百合醸造です。ワイナリーを巡り最後に戻ってくるのもこの白百合醸造であるため、ここではワイナリーに入らずすぐに次ののシャトー・メルシャンに移動します。

シャトー・メルシャン

 シャトー・メルシャンでは、3種類のワインの試飲ができます。さらに有料で4種類のワインの試飲をしました。ここでは、試飲の他に食事をすることもできます。


ルミエール

 次に、ルミエールに移動。今回廻ったワイナリーの中で、ここは一番洒落た感じの建物です。
 併設されているレストランZelcovaでランチを食べました。

Zelcovaの入り口

Zelcovaの洒落た店内 ワインタクシーに乗るとスパークリングが付く



前菜の桃のサラダ


スープ。
 

イワナのソテー、これは美味しかった
 

デザートの深入り麦のパンナコッタ、滅茶苦茶美味しかった

麻屋葡萄酒

 麻屋葡萄酒では、試飲したいワインを選ぶことができます。私が何を飲んだのかは忘れました。また、無料試飲コーナーがあって、様々なワインを自由に試飲することができます(ワインタクシーに乗ると、有料試飲の一杯を無料で飲むことができます)。

ワイナリーのタグがカッコいい 外壁のデザインもお洒落



ワイナリーの横には醸造所があり、中を覗くことができます。
 

ワイナリー内の様子


ワイナリーの窓から隣のブドウ畑を眺めることができる

白百合醸造

 再び白百合醸造に戻って、試飲を行います。ここでは、無料試飲ができるため、最後の飲み納めができます。

ワイナリーの外観 壁沿いにブドウが育てられている

その他

甲府富士屋ホテル

 箱根の老舗ホテルである富士屋ホテルが、甲府にも進出しています。そこで、この甲府富士屋ホテルにランチを食べに行きました。

ホテル内は、さすがにセンスが良い
 

頂いたのは桃の冷製パスタ、甘しょっぱいソースが美味しい

鵜飼

 石和温泉駅近くの笛吹川では、鵜飼の「徒歩鵜(かちう)」の実演を見ることができます。実演しているのは、高校生等のバイトのようです。日没の涼しい風に吹かれながら徒歩鵜を見るのは風情があります。

花火

 徒歩鵜が終わると、花火が始まります。この花火は是非見て欲しい。席のすぐ近くから打ち上げられ、その近さは新体験です。花火が自分の頭を超えて広がる様子は、観客席から「近い!近い!」の声があちこちから上がります。実際、真上を見上げることになるため、首が痛いです(嬉しい悲鳴)。

青空

 甲府の空は青く、大きな雲がモクモクと登っていく様子は、まさに日本の夏、という感じがします。

まとめ

 山梨県にいくなら、ワイナリー巡りが楽しい。日本ワインの実力に感心すると思います。夏に行くなら、徒歩鵜の実演と花火をぜひ見て欲しい。