kotaの雑記帳

日々気になったことの忘備録として記していきます。



映画「HELLO WORLD]を観てきた

hello-world-movie.com

 

 詰め込みすぎな点はあるけど、舞台設定が新しくて面白かった。

 SF映画としてこの映画を見ると、舞台設定はIoT(Internet of Things)やDigital Twinの発展した世界。事象全てがサーバに記録されている世界。京都の街、その過去から現在までの全てが記録されているという設定により、タイムマシンが可能になると考えた点が、この映画の新しいところ。

 主役のカタガキナオミの声が松坂桃李と、豪華。監督の伊東智彦は、サマーウォーズの助監督をした経歴を持つ。

 

 サイバー空間を舞台とする映画の難しさは、可能性の制限だ。現実空間ではないサイバー空間ではどんな設定も可能だ。登場人物は時間移動が可能にできるし、錬金術も可能にできる。一方で、なんでもアリにしてしまうとストーリーが成立しなくなる。つまりご都合主義なストーリー展開となる。だから、例えば、映画「マトリックス」ではサイバー空間であるが、肉体的に戦う設定になっているのも”制限”によりストーリーを成立させている。

 この観点で「HELLO WORLD」を見ると、設定が何でもアリになり過ぎていて、ストーリのほころびが多い。未来から過去へ行ったカタガキナオミは、過去世界には触れることはできないのに、過去から未来へ行った固書直美は未来世界に触れている。スペクタクルの演出上そうするしかないのは分かるけれど。。。また、サイバーシステムを停止させようとする博士は、キツネ面に押されて中々システムにたどり着けないシーンがある。この辺りは、時間設定が無視されている。

 

 色々ストーリにほころびはあるが、この映画は、そういった細かい所を気にしながら見る映画ではないのでしょう。内気な高校生男子がツンデレ女子のために、頑張る。その頑張りを愛でて楽しむのが良い。「やると決めたんです」「やってやりますとも」「やってやりました」。この3つのフレーズがツンデレ女子を可愛く演出する。こういった演出を楽しめる映画。