kotaの雑記帳

日々気になったことの忘備録として記していきます。



『面白くて眠れなくなる植物学』(稲垣栄洋):素人向きに分かりやすいのに、好奇心が刺激される本

 「面白くて眠れなくなる植物学」を読みました。”眠れなくなる”は大げさにしても本当に面白い本でした。

 答えの知らないことはネットで調べれば答えがみつかりますが、この本には、答えを調べようと考えたこともないような雑学が書かれています。

 

 例えば、スギ花粉症の原因は、スギが大量に花粉を飛ばすことにあります。しかし、植物は昆虫に花粉を運んでもらって受粉します。なのに、スギが花粉を大量にまき散らすのは何故なのでしょう?花粉を作るにもスギはエネルギーを使うので大量の花粉をばら撒くのって無駄に思えます。この本によると、無駄に花粉を飛ばすのは、スギが進化していないからだそうです。(頼むから進化してくれよスギ。。)

 

 他にも面白いお話がたくさんありました。

 学生の頃、「裸子植物」「被子植物」という言葉を習ったことを覚えていますでしょうか?私は、言葉だけなんとか覚えている程度です。被子植物は受粉から種を作るまでの時間が、裸子植物に比べて圧倒的に速い(100倍ほど)速です。そのため、被子植物は非常に速く世代交代をすることができ、進化の速度も劇的に速いです。そう思うと、スギは裸子植物ですから進化が遅く花粉をまき散らすことを止められそうにないですね。

アニメのような巨木は、水の吸い上げが困難

 世界で一番高い木はメタセコイアで樹高100メートルを超えます。その高さまでどうやって木は水を吸い上げているのでしょうか?例えばストローで水を吸い上げる場合、(大気圧の関係で)10メートル以上の高さには上がりません。木が、その10倍の高さに水を送っているのはとても不思議です。この本ではその仕組みを紹介しており、この水吸い上げの点から期の高さは140メートルまでが限界であるそうです。そのため、アニメで出てくるような頂点のが見えないような巨木は残念ながら存在しなさそうです。

 

まとめ

 この本は、普段疑問に思わないことを面白く描いています。好奇心の旺盛な方にお勧めです。