kotaの雑記帳

日々気になったことの忘備録として記していきます。



成果主義は成果をあげるか?

 米国式の成果主義的なマネージメントが導入されているあるいは導入されようとしているところは多いと思う。米国式の手法はマネージメントに限らず全て明快であるという特徴を持つ。すなわち、組織としての目標はこれで、この目標に一番近道で行くにはこういう手法という具合に分かりやすい。ところが、この米国式の手法は、人種や文化の異なる人材が混在するという米国的な事情により必要な手法で、人材の流動性が高いという社会制度があってこそ成り立つ手法である。
 さて、勝間和代が書いている通り、あるテーマに関する本を読む際には、その肯定・否定の両方の立場の本を読むことが大切である。
 米国式マネージメント手法に対抗する手法として、「ユニチャームSAPS経営の原点」は考えさせることが多い。著者は二神軍平氏。彼はユニチャームのペットフード事業を立ち上げた人で、過去には営業に根性論を押しつけた経歴を持つ。根性論的な営業およびマネージメントに限界を感じ、試行錯誤を行ったノウハウが本書に記されている。
 この本では、米国の手法を参考にしながらも、ユニチャームに最適な手法に変更を加えていることが述べられており、参考になる。特に、成果主義がなぜいけないのかという記述は大変参考になる。ユニチャームで行われた、成果でなくて行動を管理すること変化を管理することの2点は、自分の立場に翻訳して熟考する価値がある。

ユニ・チャーム SAPS経営の原点―創業者高原慶一朗の経営哲学

ユニ・チャーム SAPS経営の原点―創業者高原慶一朗の経営哲学