kotaの雑記帳

日々気になったことの忘備録として記していきます。



オリンパス PEN E-PL5のインプレッション:質感の高さを楽しみたい

 オリンパスから新しいPEN E-P5とPEN Lite E-PL6が発表されました。この製品の発表会であるオリンパス新製品体験フェア「PENコレクション2013」に行って来ました。

 新しいPEN E-P5は素晴らしいものに仕上がっていました。ただ、その良さを数値スペックで伝えることは難しそうです。例えて言うならば、筆記具の100円ボールペンと5万円の万年筆を比べたとき、万年筆の良さを数値スペックでは伝えられないのと同じです。使っている人にとっては、万年筆の書き心地の良さや書き疲れの少なさは歴然とした事実で、万年筆を手放せなくなるのですが、それを他人に伝えることはできない。あるいは車で例えれば、トヨタのレクサスの良さをどう伝えるかといった難しさと同じだ。
 PEN E-P5の良さは、そのクラフトマンシップの高さ、つまり品質の高さです。ダイアルをまわしたときのクリック感の心地よさ、レバー操作の快適さ、背面の複数あるボタンの高さがそれぞれ違っていて、黙視なしで操作できるブラインドでの操作性の高さ。触っていると楽しくなります。EVFを使って構図を狙っているときに、このブラインド操作ができることはとてもありがたい。自分の体の延長としてPEN E-P5を操作できます。
 2×2ダイヤルコントロールは秀逸。E-P5はダイヤルを二つ備えており、さらにレバーを切り替えることで4つのパラメータをダイヤルで変更できる。レバーを使っているところがポイントで、指先の触感でレバーがどちらに設定されているか分かるため、ブラインドで4つのパラメータを自由に変更できる。4つのパラメータは「絞り・シャッター速度」「露出補正」「ISO感度」「ホワイトバランス」である。これらを黙視なしで変更できるのはありがたい。
 また、シャッターを切ったときの音の心地よさはニコンに通じるものがあります。おもちゃみたいなカシュンという音ではなく、もっと心地よい音です。シャッターを切っているだけで気分が上がって楽しくなります。
 さらに、バリアングル液晶でありながら、厚みを感じさせない液晶のデザインも素晴らしい。PEN E-P5のデザイナーが外見にこだわったことが分かります。PEN E-P5はどこから見ても美しい。このでっぱりのないバリアングル液晶はかっこいい。
 PEN E-P5のレンズキットにはEVFのVF-4が同梱されますが、このVF-4は視野率が広くて良さそうです。ただVF-4の良さは視野率という数値スペック的な機能だけでなく、表示の遅延の少なさが素晴らしい。出来の悪いEVFはファインダを覗きながらカメラを左右に振ると、表示が遅れるせいで船酔いに似た気持ち悪さがありますが、VF-4は遅延を感じさせず気持ちいい。
 5軸手振れ補正は強力で、わざと手ぶれさせながらシャッターを切ってもきっちり補正してくる。ステージで斉藤巧一郎氏が言うには、三脚なしで流し撮りが簡単に決まるそうだ。


まとめ

 PEN E-P5は、その質感の良さが素晴らしい。このクラスのカメラはもはや画質が良いのは当たり前で、それ以上の何かが必要だ。店頭でE-P5を触るときは、シャッターボタンだけでなくダイヤルやレバー、ボタンの操作感を楽しんで欲しい。