書店には様々な自己啓発本が溢れているが、そのどれもが「7つの習慣」の内容を焼き直したものであることは広く知られている。同様に、対人スキルに関する本のどれもがこの「人を動かす」の焼き直しである。
私は、この本を10回以上読み返していおり、まさに座右の書である。この本に書いてあることは、非常にシンプルである。ただそのシンプルな原則がなかなか実行できない。それでも頭からその原則が抜けかかったときに読み返すと、少しだけ自分の行動を変えることができる。まぁ、人間とはこんなものだろうと思っている。
人を動かす大原則は、相手のモチベーションを上げることである。それ以外にはない。相手のモチベーションを上げるために必要なことは、二つだけ。
一つ目は、自分の影響力を高めること(山田ズーニーは、これを「メディア力」と呼んでいる)。あなたが、相手から信頼のおける人と思われていることが大切である。信頼を得られていなければ、相手を動かすことはできない。信頼を得るためには、相手を褒めること。ただし、うわべだけ褒めても相手には伝わらないため、褒めるべき部分を一生懸命探すことが大切である(これを藤巻幸夫は「針の穴を探して褒めなさい」と表現している(「ポジティブシンキングの授業」)、また同様に山本五十六は「ほめてやらねば人は動かじ」と言っている。)
二つ目は、相手の気持ちを察すること。相手の欲するものを理解して、それを得るために必要な行動であることをじっくり説明すること。つまり、相手の利益になることを示すことで、相手を動機付つけるのだ。
人を動かす際にやっていはいけないことは、ただ一つ。相手を批判すること。他人から批判されて、その批判を素直に聞く人間はいない。批判することは、まったく無駄である上に、自分の影響力を下げる。
まとめ
「人を動かす」は対人スキルのすべてが記されている。人を動かす唯一の方法は、相手を動機付けすることだ。
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