kotaの雑記帳

日々気になったことの忘備録として記していきます。



バラの殺菌剤を調べる

 バラは病害虫に弱い植物と言われることが多い。バラの家では、バラの病害虫に対する強さを、Type1〜Type4に分けている。病害虫に強いバラを選べば、農薬は不要かもしれない。
 気に入ったバラが、病害虫に弱い場合は農薬に頼ることになる。そこで、農薬について調べた。農薬の効能は病気に対するものと虫に対するものに大きく分けられ、さらに症状が出る前の予防効果を狙ったものと侵入されてからの対策の二つに分けられる。今回は、病気に対する農薬について調べた。

要点(結局、何を使えばよいの?)

 病気の対策にはどんな薬剤を使えば良いかは、別エントリに書いておきます。

予防剤

無機銅系

無機銅系のボルドーは、長期間効き、しかも耐性菌が生まれる心配もないとされる。
また、使用しても有機農法として使用できる農薬です(wikipedia:ボルドー液)
 製品例としては、カスミンボルドー、Zボルドーなど。

有機銅系

 無機銅系の欠点である薬害の出やすさを抑えた薬剤。その代り無機銅系とは違い使用回数に制限がある。
 製品例としては、キノンドー、オキシンドー。

無機硫黄系

 うどん粉病と黒星病の両方に効く薬剤はなさそうです。

有機硫黄系(マンゼブ)

製品例としては、ジマンタイゼン

治療・予防剤

ベンゾイミダール系

 薬剤耐性菌が発生しやすい。
 製品例としては、トップジンM、ベンレート、ベニカXファイン。

EBI系

 薬剤耐性菌が発生しやすい。
 製品例としては、サブロール、サルバトーレ、マイローズ殺菌スプレー。

そももそも病気とは?

 バラの病気は、うどん粉病と黒星病の二つが大きく問題になる。
 うどん粉病は、ウドンコカビ科の純活物寄生菌、簡単に言えばカビの一種が、原因です([うどんこ病:Wikipedia])。
 黒星病は糸状菌が原因で発生します。

予防剤とは?

 予防剤とは、葉の表面に付着したカビ(糸状菌)の成長を阻害する薬剤です。葉の中に侵入したカビ(糸状菌)への効果は少ない。

Q 殺菌剤の説明でよく「治療効果(治療剤)」、「予防効果(予防剤)」という言葉を聞きますがどういった効果でしょうか?
A 治療効果とは薬剤が植物体内に浸透し、植物に侵入した菌を殺菌できる効果です。病害発生初期であれば病害の伸展を阻止できますが、一般的な「治療」という言葉のイメージとは違い、植物にできた病斑自体はなくなりません。 予防効果とは病害発生前に散布し植物を保護しておくことによって、後からの病害の発生を抑える効果です。一般的に予防効果のみの薬剤は病害発生後での使用では十分に効果が発揮されません。(2013年9月回答)

(日本農薬株式会社ホームページより)

治療剤とは?

 治療剤とは、葉の中に侵入したカビ(糸状菌)を殺菌する。このため、薬剤が植物内に浸透する必要がある。
 ただし、バラの黒星病に顕著な効果のある治療剤は存在しないという専門家もいる。

治療薬の使い方

黒星病に感染した葉の治療薬として効果を現す薬剤は現在有りません。一応の治療薬としてサプロール乳剤とラリー乳剤があります。しかし肉眼で症状の確認ができる葉に対しての治療効果は無く、発病した葉の周囲にある健全に見えるが感染の疑いが持たれる葉に対しての治療薬で有ると断言できます。あくまで初期症状の葉に対しての治療薬であります。
(中略)
多くの場合、黒星病対策は予防薬の定期的な散布を基本として行います。健全な状態の葉に保護目的で予防薬の散布を行います。発病が確認されないと、多少の後ろめたさを禁じ得ませんが、発病した葉に対しての治療が無い事、葉を失う病気であることを考えれば予防薬の散布を定期的に確実に実施する事が最も効果的で且つ薬剤散布の総量を減らす事につながります。

村田バラ園ホームページより )

おまけ:ムシ対策

忌避剤

 バラに虫を寄せ付けないことができれば理想的である。しかし、虫を殺さずに寄せ付けないといった薬剤は存在しないようである(ピレスロイド剤は忌避剤としての効果もある。しかし、殺虫剤に分類する)。

殺虫剤

 殺虫剤は、その効果の持続時間で考えるのが良い。
 プレイスロイド剤は、除虫菊から抽出された薬剤だけあって、人体への影響は少ないとされている。しかし、成分の分解が速いため、アブラムシのようにまさに目の前の虫に散布する場合にのみ効果がある。製品例としては、パイベニカVスプレーがある。
 ヨトウムシのようなこっそり現れる虫には、持続時間の長い殺虫剤を用いる必要がある。