2月のホームセンターでは、傷んだパンジー・ビオラの値引き販売を良くやっていますよね。こういうのを買って復活させると、園芸の腕が上がります。
何でもそうですけど、園芸は失敗しないと上手にならないんです。水をやり過ぎた、水をやらなさ過ぎた、肥料が多すぎた等々、適量を知るためには極端に多過ぎや少な過ぎを試してみるのが一番です。
丈夫に育った苗では多少無理をしても、苗が耐えてしまって失敗が難しい。そこで、弱った苗を買って、試すと適量が分かりやすい。
やみくもに試すと時間も手間がかかるので、私は下の動画を参考にして考えています。
簡単に要約すると
- 植物にとって必要なものは5つ。太陽の光、温度、二酸化炭素、水、酸素。
- これが十分あるかを確認して、あるのに育たない場合は、土のPhと塩障害を疑う。
こう考えると、苗が弱っている原因は、日当たりの不足か、水やりの不適切さか、土の悪さに絞れます。この中で、花農家さんの出荷した苗の土が悪いことは考えづらいので、日当たりか水やりのどちらかが原因です。
さてここからは、具体的に見ていきましょう。
下の写真は、今回買った半額パンジー。一辺が6cmの小さなポットに収まっています。花芽もありません。たぶん、お店が、伸びて枯れた葉を取り除いた後なのだと、推測します。葉の色は濃い緑色なので、肥料は十分に与えられているようです。
ポットから苗を抜いた様子が下の写真です。根鉢の側面は少し白い根がありますが、黒い根が多い。根鉢の底は黒くなった根でいっぱい。たぶん、生産者さんは根の良く張った苗を出荷したのに、お店の管理が悪くて根が弱ったのでしょう。
根が黒い原因は、水やりの不適切さによる酸欠であると仮説を立て、根に酸素を与える方向で考えていきます。
手近にあるビニールポットを、通気性の良いスリット鉢に改造して、これに植え替えることにします。スリット鉢への改造は簡単で下のようにカッター・ハサミで加工するだけです。穴を開ければ開けるほど通気性は良くなりますが、ポットの強度が下がるので、ほどほどに穴を開けています。
さらに通気性を増すため鉢底石を引いて、苗を植え替えました。
あとは、日当たりの良いところにおいて超乾かし気味に育てる予定です。良い根が出てくるまで、肥料は無しです。