kotaの雑記帳

日々気になったことの忘備録として記していきます。



あらすじを書くのは難しすぎる

僕の書くあらすじは面白くない

 本を読みその感想文や書評を書く際に、あらすじを書いてしまうことが私にはあります。その書いた文章を読み返すと、絶望的に面白くない。

 例えば、コミック ワンピースのあらすじを書くと、「少年ルフィーは海賊であり、海賊王を目指している。海賊王になるために、仲間たちと冒険の船旅にでかける。その船旅で、他の海賊と戦う。」このようになります。これはまったく面白くない。別の例として、映画「天気の子」のあらすじを書くと、「故郷の離島から逃げるように東京に出てきた少年 森嶋帆高は、晴れ女の少女 天野陽菜と出会い、希望する日を晴天にする晴れ女アルバイトを始める。最初は順調だったアルバイトだが、陽菜は晴れ女の力を使い過ぎたため天気の巫女として生贄になる。警察に追われながらも森嶋帆高は天野陽菜を救う。」。やはりこのあらすじも面白くない。

 

そもそもあらすじというのはつまらないものだ

 そもそも、面白いあらすじというものはあるのだろうか?僕は無いと思う。新しい、小説のプロットが無いからです。『小説のストラテジー (ちくま文庫)』によれば、プロットは出尽くしていて新しいプロットは現代になって出現していない。

 例えば、上の「天気の子」は、「少年が少女を助け、それを通して成長していく物語」とまとめることができます。「天気の子」の特徴は、生贄となりいなくなった天野陽菜を森嶋帆高が助けようとする場面であり、そこには大人である警察 vs 子供である帆高・陽菜・その弟という構図でしょう。ただ、これをあらすじとして書くのは難しい。

 

短い文章を面白く書くのは難しい

 短編小説を書くには長編小説よりも時間がかかると、著名な作家が言ったそうです。文章を練り、構成を練らなければ短く面白い文章は書けず、それはとても難しい。

 あらすじという短い文章を面白く書くのも同様に難しい。

 

されど、あらすじを書くのは簡単、面白く書けていないけれど

 あらすじを書くのは簡単です。読んだ本から言葉や文章を拾ってくれば良いだけですから。その簡単さ故に、私はあらすじを書いてしまう。でも、面白く書くことはできません。短い文章を書くこと自体が難しいためです。

 

いっそ、あらすじを書くのをやめよう

 面白いあらすじが書けないのであれば、いっそあらすじを書くのはやめてしまおうと思っています。

 あらすじを書かない感想文や書評は、その本を読んだことのない人には分からないと心配に思います。でも、面白くないあらすじを、誰かが読むことを期待してはいけません。情報の溢れる現代において、面白くない文章は読んでもらえません。

 それならいっそ、僕はあらすじを書くのをやめよう。今そう思っています。