kotaの雑記帳

日々気になったことの忘備録として記していきます。



ブラタモリが本になった。街の成り立ちが面白い。

 ブラタモリが本になった。
 TV ブラタモリと言えば、タモリさんが各地を巡り、マニアックな解説者とともにその街の成り立ちを紐解いていく番組。これを書籍化したのが「ブラタモリ」(角川書店)だ。
 TVと同様にマニアックな解説が満載。
例えば、鎌倉について。鎌倉は、三方から山が迫り平地が少ない。しかし、山の地層が凝灰岩層で、柔らかく削りやすい。そこで、鎌倉武士は、山を削って土地を広げていった。もし、固い地層だったら、鎌倉の発展はなかった。
そして嬉しいのは、TVではやらない普通の観光名所も、本には載っている。
例えば、漫画「スラムダンク」のアニメのオープニングで描かれた絶景ポイント、日坂についても解説している。絶景の海を背景にした江ノ電の写真が撮れる撮影ポイントであるとのこと。

感想

鎌倉時代のような大昔でも、人は山を拓き、海を埋め立てて土地の形を変えていた。土地の形は変わっても、土地の名前は変わることなく残っている。例えば、陸地の真ん中に船津*1という地名が残っていたりする。逆に言えば、地名をヒントに大昔の地形を想像することができるのだ。
また、大昔に、人がその土地の形を変えたとき、そこには変える理由がある。長崎は、今では坂の街と言われているが、江戸時代より前には坂には人は住まず平地にだけ人は住んでいた。江戸時代に入ると、長崎の出島で南蛮交易が可能となり、人口が増えた。そのため坂の上にも住宅を作ったのだ。外国との貿易を独占した長崎は裕福となり、人が集まってきたことを想像させる。
ブラタモリは、街の成り立ちを解き明かすという視点で、昔の人の暮らしに思いを巡らせるのだ。

ブラタモリ (1) 長崎 金沢 鎌倉

ブラタモリ (1) 長崎 金沢 鎌倉

*1:船着き場の意味