kotaの雑記帳

日々気になったことの忘備録として記していきます。



ブロックチェインのPoWはノロマ、コンソーシアム型分散台帳はつまらない

 仮想通貨Bitcoinを支えるブロックチェイン(Block Chain)技術に大いに期待している。ブロックチェイン技術を使えば、知らない者同士が集まって信頼のおけるデータベースを実現できる。これは凄い。

 データベースの用途は広い。様々なアプリケーションが考えられる。仮想通貨の取引を記録したり、メールやTwitterのメッセージを記録したり、ICTアプリケーションのほとんどが記録なしには成り立たない。IOT(Internet of Things)でも様々なセンサーデータが記録される。

 君は、見ず知らずの人間を信用できるだろうか?

 普通は信用できない。そんな信用できないものを寄せ集めて信頼のできるデータベースができるなんて、不思議なことだ。

 仕組みはこうだ。学校の教室を思い浮かべて欲しい。生徒がたくさんいて、みんなが黒板の文字をノートに写している。ノートに写し終えたら、腕立て100回を行い、100回できたら「ハーイ出来ました」と手を上げる。一番にできた人はお小遣いを先生からもらえる。こうやって黒板に書かれた文字が、生徒のノートに記録されていく。

 ブロックチェインではこの腕立て100回をPoW(Proof of Work)と呼ぶ。これが何の意味があるかって? 腕立て100回っていう面倒臭いことをやらされるので、やる気のない生徒、興味本位でいたずらしてやろうって思っている生徒を遠ざけているんだ。

 腕立て100回が一番最初にできた生徒にはお小遣いをあげるので、やる気のある生徒は頑張ってノートに記録を写す作業をする。

 こんな風にブロックチェインは、見知らぬ者同士が集まって信頼のできるデータベースを作っている。技術というよりも、人間的な面倒臭さとお金に対する欲で実現されているんだ。

 技術っぽい説明が好きな人は、ネットにたくさんあるので検索して欲しい。例も貼っておく。でも、実態は人間臭い仕掛けが根底にあることは覚えておいて欲しい。

businessblockchain.org

 

 こんなPoWの欠点は、ずばり処理が遅いこと。いちいち腕立て100回をやっているので、遅いんだ。残念なことに、これを圧倒的に速くする方法は見つかっていない。

 しょうがないので、「見知らぬ者同士が集まって」という部分を妥協しようと考えたのがコンソーシアム型と呼ばれるやつだ。つまり仲良し同士が集まって信頼できるデータベースを作る、っていう作戦。Ethereum(イーサリアム)の使っているHyperledgerという技術が、これを使っている。

 処理速度は速いんだけど、なんだかつまらない技術だと思うんだ。だって、GoogleAmazon, facebookの使っている分散サーバと同じに見えるから。だったら別に新しいアプリケーションを分散台帳で作らなくてもいいんじゃないか? Hadoopみたいな昔の技術でいいんじゃないか?

 知らない者同士が集まって信頼のおけるデータベースを実現できて、処理が高速な技術が欲しい。これがあれば新しいアプリケーションのプラットフォームとして世界をワクワクさせるはずだ。

 

まとめ

 Bitocoinが使うブロックチェインは、知らない者同士が集まって信頼のおけるデータベースを作ることが素晴らしい。でも、処理速度が遅いので、みんなあきらめ始めているように思う。

 もし、処理が高速で、知らない者同士が集まって信頼のできるデータベースを作れれば、ワクワクするようなアプリケーションで世界が変わる筈だ。