シン・ヱヴァンゲリヲン劇場版:||を観てきた。来週(2021年7月19日)に上映終了というニュースを知って、慌てて観に行った。
1995年にTVシリーズが始まってから既に26年経っているし、2007年の劇場版(ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序)から14年が経っている。これらを見ていた時分より、僕も少しは知識を得、考える力も増した。おかげで、この映画をかなり楽しむことができた。10年前に、この映画を見ていたら、「分からない!」と言って、切り捨てていたと思う。
相変わらず、映画の中の登場人物は妙に訳知り顔で小難しいことを口走るだけで、見ている側には説明不足な映画なのですが、こちらも一般教養を増しているため、楽しめる部分が随分と増えている。
使徒が劇中に出てくるのだから、キリスト教と関連付けながら観てればよいことも承知しているし、碇ゲンドウと葛城ミサトは両者同様に自由・平等・平和を求めているのに、それらの理想が異なるために争っている設定であることも分かる。アダムとイブが知恵を付けたため楽園から追放されたことをモチーフにしているから、人類が知恵を持ちすぎたことを度々セリフに出すのだろうとも推測がつくし、ゆえに神は人類の味方ではないという設定だと想像できる。
映画の感想を少し書いておこう。
今回は、戦闘シーンが少ない点に好感が持てる。もっと少なくても良かった。戦闘はストーリーに対して意味を持たないので、もっと省略できると思う。
ロンギヌスの槍の他に槍が二本出てきたけれど、そこは強引な気がする。ロンギヌスの槍は、ゴルゴダの丘で磔にあったイエスキリストに刺した槍であるだけに、”神殺し”の象徴としてロンギヌスの槍が登場するのは良いと思うけれど、残りの日本はマイナー過ぎて分かる人がいないんじゃないかなぁ。
映画の終わり方は、TV版の終わり方と似ているなぁと思った。TV版だと、登場人物が碇シンジを囲んで”おめでとう”と拍手するシーンで終わるわけですが、この映画の最後のシーンを見ていて、これに似ていると思います。
まとめ
シン・ヱヴァンゲリヲン劇場版:||を観てきた。TV版が始まってからずいぶん時間が経っており、僕も知識や知恵を身に付けたため、面白く観ることができた。
作り手が十分な説明をして観客を楽しませる映画ではなく、観ている側があれこれ想像して楽しむ映画なのだと思う。