kotaの雑記帳

日々気になったことの忘備録として記していきます。



一勝九敗

 ユニクロ(というかファストリティリング)の柳井正の「一勝九敗」を読んだ。
 内容は、商売というものは元来難しいもので、10行えば、9つは失敗するくらいの成功確率になる。商売は難しさゆえ、分析ばかりして実行しない類の人間がいる。それよりも実行して失敗する方がよい。だからこそ、失敗から学ぶこと、致命的な失敗をしないことが大切だと解く。

 失敗とは誰でも直視するのが嫌なもので、それが失敗から学ぶことを妨げている。失敗を繰り返さないため、失敗から学ぶことが重要(道徳的な反省ではなくなぜ失敗したのかの分析をすること)。

 失敗と判断したときには、すぐに撤退することも必要。リカバリーにもスピード感が重要。

 事業を始めるときは、最終目標をいつも考える。つまりこうあるべきという最終形(目標)を考える。その目標が達成できるかどうかは重要でなく、それに向かって努力することが重要である。

 計画したら実行する。実行するからこそ先が見えてくる。そして柔軟に計画を変更する。

 さて、なぜこの本を読んだかというと、ユニクロに行くと店員が一生懸命かつ楽しそうに仕事をしている。これが本質的に他の店とは違うと感じる(例えば、コンビニの店員は概してつまらなそうに働いているのとは対照的)。その秘密を知りたいためである。

商売の基本は顧客である。顧客に一番接する店が本部よりも偉い。店長を最終的な昇進の目標とする勤務体系を作る。

 社員各自が、自立し、自律的に考え動くことが重要。

このように、店員から本部へプロモーションするのではなく、店長を最終目標とした勤務体系とこの勤務体系を支える店長への権限委譲が、ユニクロの店員が一生懸命楽しそうに働く秘密であろう。

 最後に、心に残った箇所を二つ

自立とは自分で食っていけるようになることで、従業員各位が個人事業主として会社へ事業をしにくる心構えをもって欲しい。

オリンピック選手は、常に世界最高記録を念頭においてトレーニングしている。プロならば、常に世界最高を念頭において仕事をしなければならない。

一勝九敗 (新潮文庫)

一勝九敗 (新潮文庫)