kotaの雑記帳

日々気になったことの忘備録として記していきます。



日本の輸出大国時代の終わり

日本の輸出大国時代の終わり」という記事が出ている。

日本政府は25日、1980年以来初めてとなる貿易赤字(通年ベース)を発表すると予想されている。仮に円高が続き、世界経済も弱いままであれば、日本は向こう数年間、貿易赤字を抱えることになるとエコノミストらは警告している。
(中略)
 生産部門を海外へ移す日本企業は増え続けている。森精機製作所の森雅彦社長は「転換期ですね」と言う。同社は今年、1948年の創業以来、海外初となる工場を米カリフォルニア州デイビスに開く。5年以内に同社が製造する機械の40%程度を海外で生産したい意向だ。
(中略)
 日本の国内製造業の沈滞は貿易統計に反映されている。2011年1月から11月までの貿易赤字は2兆3000億円となった。2010年は通年で6兆6000億円の黒字だった。アナリストらは11月までの赤字を相殺するほど大きな黒字が12月の統計に計上されるのは不可能だとしている。

このニュースを読む際には、日本企業の経済活動と日本での生産活動を区別することが大切だ。海外への工場移転だけではなく、wikipedia:EMS (製造業)も増えている。簡単に言えば、生産活動において日本人雇用は無くなるということだ。

この手の話をすると、付加価値の高い製品開発・生産は日本に残るというエコノミストが出てくるが、この意見には3点注意すべき点がある。

  • エコノミストの意見は、日本の科学技術レベルが他国に比べて低下していることを反映していない
  • 付加価値の高い製品を開発するには、技術力の高い人材が必要である。
  • 東大の秋入学が外国人留学生を日本に呼び込む施策であることからわかるように、海外から質の高い技術者を日本に受け入れる動きが出ている。

これらの点から、技術力が(海外と比べて)無い人には、厳しい時代が来そうだ。