先日、ソニーの業績説明があった。既に発表されている通りPC事業は売却し、TV事業は子会社に移して残す。このTVを残すことに関して、他の電機メーカーは早々にTV事業からの撤退を決めていることを引き合いに出して、経営判断が遅いという批判を見かける。他社の真似をすることを合理的判断とするならば、こういった批判は正しい。
「ソニーのウォークマンみたいな画期的な製品が最近出てこない」。これも評論家の良く言う台詞です。普通の人がこれを聞いても、無理言うなよって具合にかわすことが出来ますが、ソニーの経営者や社員に、この台詞は大きな圧力に感じられるのではないでしょうか。画期的な製品とは、合理的な考えでは思いつかないあっと言うものですから、合理的な考えに縛られずにある種のセンスに期待しているわけです。
合理的な判断と非合理的な発想の両方を世間はソニーに求めているのですから、このジレンマに捕われると身動きが取れなくなります。
ソニーのジレンマ
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