kotaの雑記帳

日々気になったことの忘備録として記していきます。



若者が子供を望まない理由 「日本に希望ない」

いちおう日経新聞は読むようにしている。今日の記事で、一生子供を持たない日本人が増えていることに対して日経新聞がアンケートを取ったという、ものが面白い。

www.nikkei.com

 

 最初に書いておくが、記事タイトルの『若者が子供を望まない理由 「日本に希望ない」』は盛りすぎだ。

「日本で子供を育てることに希望を見いだせない」――。

子供がいない人に聞いた「子供がいない理由」の自由回答で、目立ったのは若い世代の不安や諦めだった。

(太字化は私)

「日本に希望が無い」と「日本で子供を育てることに希望を見いだせない」とでは、随分ニュアンスが違うのだが、記事タイトルには前者が使われている。

 

 やれやれ、タイトルに釣られたか、、と思いながら読み進めると、なかなか面白いことが書いてある。例えば、子供を持たないことへの逆差別についての記述がある。

「子供がいないことで困っていることは」という質問の自由回答からは、社会が見落としがちな課題も見えた。

「きつい仕事を押し付けられる」(30代女性・正社員・未婚)、「子供がいる人の仕事を代わってやらなければならない」(40代女性・正社員・既婚)などだ。大企業では子供がいる人の業務を肩代わりした人に手当が付く制度などがあるが、広く浸透はしていない。

 

一方で、「子供の有無にかかわらず平等に休暇・時短など活用できるように」(40代女性・正社員・未婚)、「いらない人もいるから、子供を育てやすい社会ばかり言わないでほしい」(30代女性・パート・既婚)などの声もあった。子供を持つことを責務とするような風潮が個人を苦しめている可能性がある。

「家族を持つことを前提としないでほしい」(30代男性・正社員・未婚)、「みな自分の好きに生きればいい」(30代女性・パート・既婚)と、多様な生き方を受け入れてほしいという意見も多かった。

これは、子供のいないことは問題なのか?という視点を与える。

 

 「サピエンス全史」で、産業が肉体労働主体であった時代は子供を設けることが経済的な豊かさに結びついていた(幼い子供でも仕事ができるため)、それが段々と頭脳労働に移行するに従って働くには教育が必要となり、子供を設けることが経済的な豊かさに結びつかなくなり(教育費がかかり、稼げるようになるまで時間がかかるため)、人々は子供を持たなくなっている、と述べている。

 昔は、子供が3,4人いる家庭は普通だったが、段々と設ける子供の数は減っている。子供の有無の変化ではなく、子供の数の減少と捉えれば、「あなたは子供を4人儲けたいですか?」という設問のアンケートも思いつく。

 

 記事の中で一番面白かったのは、子育ては子供のために行うという意識があるという点だ。自分のために子育てする、そういう意識のある人を探して話を聞きたくなった。

「日本人にとって子育ては、自分の人生というより、社会的に期待された役割や子供を質の高い環境で育てたいという責任感が強く意識されるものであり、その分、つらく負担を感じやすい」