kotaの雑記帳

日々気になったことの忘備録として記していきます。



お金はサルを進化させたか よき人生のための日常経済学

 「お金はサルを進化させたか よき人生のための日常経済学」(野口真人)

楠木健氏ののレビューに惹かれて読んだ。

往復で二度おいしい。ファイナンスと経済の基礎概念をごく日常の生活や行動に当てはめて説明する。だから理解が腹落ちする。ここまでが「往」。腹落ちするから現実の生活や仕事で十全に実用できる。これが「復」。とにかく説明が抜群に上手い巧い旨い。文字通りの日常経済学。

楠木健氏は抜群に話がわかりやすい、いわゆる自分の言葉で難しいことを説明できる人。この人がわかりやすいという本はどんな本だろうという点に興味があった。

 読んでびっくり確かにわかりやすい。日常の言葉でNPV(wikipedia:割引現在価値)をしている。これにはびっくりした。日常の言葉で説明されると、頭に入る。頭に入るから実生活でもその知識を使うことができる。

 まずは、価値と価格の話から優しく始まる。そして、お金の使い方には大きく3種類ある。

  • 消費
  • 投資
  • 投機

 消費の価値は効用(自分がどれだけ幸せに感じるか)で決まり、投資の価値は将来のキャッシュフローで決まる。ここで、将来を近い将来と遠い将来とで分けると、遠い将来ほど現在価値が目減りする。さらに、将来手にするであろうキャッシュフローの額がバラ着けばばらつくほど現在価値が減る。注意が必要なのは、将来のキャッシュフローの期待値が同じでも、ばらつきが多ければ現在価値が低いということ。

 もし、今お金があって消費に使うか投資に使うか迷った時、例えば今日のデートに2万円使うのと、銀行に2万円預けるのとで迷った時は、こう考えよう。2万円を銀行に預ける行為は来年には(利率0.1%として)20円の価値がある。一方、デートで女の子に2万円使うとどれくらい私は嬉しいだろうか? もしそれが2万円に満たないのであれば、銀行に預けるのが良い。



 

お金はサルを進化させたか よき人生のための日常経済学

お金はサルを進化させたか よき人生のための日常経済学