kotaの雑記帳

日々気になったことの忘備録として記していきます。



学生に必要なのは「即戦力」でなく「地力」

 『学生レベルの「即戦力」とか役に立たないか使い捨てですから〜』というエントリを読んでいて、「学生」と「即戦力」は両立しないのは何故だろうと思い、自分なりに整理してみる。
 例えば、野球やサッカーならば、高校や大学を出た学生がプロに入り「即戦力」として活躍することはよくある。しかし、一般企業に入社した学生が、「即戦力」として活躍した例は殆ど聞かない。何故だろう? 理由の一つに、野球やサッカーと違って一般の仕事に対する訓練を学生は行っていないからだろう。例えば、野球の場合は、バッティング練習や守備練習という訓練によって養われる「スキル」は、プロ野球においても必要十分なスキルである。一方、学生の勉強やアルバイトで養われる「スキル」は、一般企業においては必要であっても十分なスキルではない。十分でないというか、そのようなスキルだけでは全然足りない。ワードやエクセルが使えるとか、アルバイトのリーダーをやっていたとか、皆勤賞であったとか、まぁ全然足りないわけです。
 では、「即戦力」となるスキルをどうすれば付けられるかと言えば、職業訓練を行うしかないわけで、そんなことは学校ではできないだろうし、インターンで企業に行ってもできない。このように今のところ学生に「即戦力」を求めるのはあきらめた方が良さそうである。そのため、企業は「即戦力」が欲しいときは、中途採用を行ったりヘッドハンティングを行ったりするわけだ。M&Aも「即戦力」獲得の手法の一つと言ってもよいかもしれない。
 このように「学生」と「即戦力」というのは両立しない。学生が目指すのは「即戦力」としてのスキルではなく、「地力」なんだと思う。