kotaの雑記帳

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スターバックスに学べ

 スターバックスが、コーヒーを売る店でなく、リラックスできる空間を売る店を目指しているというのは、有名な話だ。スターバックスのコーヒーは高い。利幅にして90%以上ある(つまり、400円のコーヒーのコーヒー豆代は40円以下)。この90%以上をスターバックスは何に使っているかについては、案外知られていない。
 スターバックスは、体験作りに金をかけている。

スターバックスは人を相手にしたビジネスとしてコーヒーを提供する会社であって、コーヒービジネスを通じて人に奉仕する会社ではない。

このため、彼らの信念はシンプルである。

お客様に挨拶し、ちょっとした言葉を交わしてからその人に好みにぴったりのドリンクを作って差し上げたら、そのお客様は必ずまた来てくれます。

 この信念を具現化するため、従業員(人)が差別化要素である。そのため、スターバックスは従業員を「パートナー」と呼ぶ。スターバックスにとって従業員が全てであるため、従業員に求めるものも多い。従業員には「親切であれ、清潔であれ」と求めており、「顧客の役に立つことをせよ」と求める。
 現実的に考えて、スターバックスの要求に応えられる人は多いとは言えない。そのため、スターバックスの従業員になるには様々な審査がある。スターバックスのアルバイトに応募したことのある人は知っていると思うが、一般の大企業への就職時並みのエントリシートをスターバックスは求め、エントリシートで多くの人は不合格になる。その後、応募者同士のグループディスカッション形式の審査があり、その合格者がやっとスターバックスでアルバイトをすることができる。厳しいのだ。

スターバックスでは、「向いている」人材を雇うときはじっくり時間をかけるが、「向いていない」人材はただちに解雇するのが通例である。

じっくり時間をかけて雇われた従業員であっても、採用の判断が誤りだと思われれば直ちに解雇される。従業員が差別か要素であるスターバックスにとって、従業員の質は重大関心事であるためだ。

まとめ

 スターバックスの成功は、コーヒーの販売ではなく、リラックスという体験を販売するという戦略であることは有名である。体験を売るには、顧客に接する従業員の質が重要となるため、スターバックスの採用は非常に厳しい。スターバックスの戦略を実行できる人材をみつけるのは容易なことではない。一方で、スターバックスの従業員は、「顧客に役に立つことをせよ」のモットーの下に大きな裁量を与えられている。質の高い人材の揃った組織で自身の考えに従って働くことができるというのは、幸せなことだろう。

マジマネSPECIAL スターバックスに学べ

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