kotaの雑記帳

日々気になったことの忘備録として記していきます。



読書

「問題解決大全」(読書猿):問題解決の手法集としてでなく、それらを分析した知見を楽しみたい

問題解決大全 作者: 読書猿 出版社/メーカー: フォレスト出版 発売日: 2017/12/18 メディア: Kindle版 この商品を含むブログ (1件) を見る 学校を卒業すると、どうしても上手く行かないことに出くわします。 職場で売り上げがなかなか思い通りに上がらない。…

「人を操る禁断の文章術」(DaiGo):相手の頭の中を読み取れ、感情を狙え

人を操る禁断の文章術 作者: メンタリストDaiGo 出版社/メーカー: かんき出版 発売日: 2015/01/21 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ (3件) を見る 「人を動かす」という言葉がある。これは正確では無い。そもそも言葉で「人を動かす」…

『「言葉にできる」は武器になる』(梅田悟司):思考を磨き言葉の解像度を上げろ。簡単にはできない、だからこそあなたの武器になる。

「言葉にできる」は武器になる。 作者: 梅田悟司 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社 発売日: 2016/08/26 メディア: 単行本(ソフトカバー) この商品を含むブログ (8件) を見る 「言葉は思考の上澄みに過ぎない」これが言葉に対する著者の態度だ。 この本…

「実践行動経済学」:あのGoogleも使っている、小さな仕掛け(ナッジ)で大きな効果をあげる方法

一見正しそうなことを信じて、損していませんか? 勉強して成績を上げた、ダイエットして痩せた、投資をしてお金を儲けた。こんな成功話がネットを探せばイッパイ出てきます。あの人はこうやって成功したとか、あの人だけが知っているたった一つの成功の法則…

有川浩のヒア・カムズ・サン:二人の作家を比較させる野心的で勇気のある本

ヒア・カムズ・サンは、野心的で勇気の本である。 ヒア・カムズ・ザ・サン (新潮文庫) 作者: 有川浩 出版社/メーカー: 新潮社 発売日: 2013/09/28 メディア: 文庫 この商品を含むブログ (21件) を見る 真也は30歳。出版社で編集の仕事をしている。彼は幼いこ…

有川浩「植物図鑑」:女子の好きな男とはこういうもの、ほのぼのとした同居生活を描いた小説

有川浩の小説「植物図鑑」を読んだ。ほのぼのとした小説でした。 植物図鑑 (幻冬舎文庫) 作者: 有川浩 出版社/メーカー: 幻冬舎 発売日: 2013/01/11 メディア: 文庫 購入: 1人 クリック: 13回 この商品を含むブログ (66件) を見る 主人公さやかは自宅の前で…

小説「ナミヤ雑貨店の奇跡」は、東野圭吾の筆力が素晴らしい

東野圭吾「ナミヤ雑貨店の奇跡」は、ナミヤ雑貨店を舞台に展開されるタイムトリックによる不思議なお話しです。 ナミヤ雑貨店に隠れた泥棒は、32年前の過去から届く手紙に困惑する。手紙の内容は身の上相談。しかたなく泥棒たちはその身の上相談に応じる。ス…

「読まずに死ねない哲学名著」:常識に縛られている自分を認識し、それから解放される術を学ぶ本

「私は何のために生まれてきたの?生きてる意味なんかないじゃん」。これはある映画のセリフである。主人公は自分が望まれずに生まれたことを知って、こう言ったのだ。よくあるセリフだが、ここにはある常識が含まれている。人が生まれるのには意味がある、…

クジラの彼:自衛隊員の恋愛物語

有川浩の「クジラの彼」は、自衛隊員の恋愛話だ。 クジラとは潜水艦の喩えだ。そして「クジラの彼」は、潜水艦乗務員を彼氏にもつ女の子の話。 潜水艦乗りは、出航予定・帰港予定などすべてが国防上の秘密だ。そんな彼氏を持つ彼女はつらい。何せ、突然彼氏…

最強の「服選び」:センス良くはならないがセンス良く見せることができる、具体的で簡単な指南書

30歳以上男子、特にサラリーマンのためのファッションの本だ。そして、センスが良くなる本ではない、センス良く見せる本だ。 おしゃれが苦手でもセンスよく見せる 最強の「服選び」 作者: 大山旬 出版社/メーカー: 大和書房 発売日: 2016/10/21 メディア: 単…

「海の底」:言い訳して逃げてた過去を無かったことにしたハッピーエンド

有川浩さんの「海の底」の感想です。 海の底 (角川文庫) 作者: 有川浩 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング 発売日: 2009/04/25 メディア: 文庫 購入: 20人 クリック: 152回 この商品を含むブログ (213件) を見る 最後のページ。このセリフに、物語…

価値観は多様化し消失した、今は共感という湿った空気を呼吸する

コミュニケーションと孤独についてつらつら記事を先日書きました。その続編です。 kota2009.hatenablog.com 社会学者の宮台真司は「日本の難点」の中で、昔(1960年代をイメージして欲しい)は人間が引越しをしなかった、それが引越しをすることで(つまり人…

「やわらかロジカルな話し方」:ネットには見つからない会話のコツ、話すのが苦手な人に読んで欲しい

セールス・商談・打ち合わせ等、様々場面で「話す」機会がありますよね。ビジネスだけでなくプライベートでもうまく話す技術があると、得することが多くあります。 でも、「話すのが苦手」と思っている人もいます。自分が話した事が、相手に受け止めてもらえ…

「空の中」:間違いを犯した者は、それを正そうと行動する。その行動自体が間違いだとは知らないで。

間違ったとき、君はどうするか? 間違っていたことに気づいたとき、君はその過去をどうするか? 「空の中」は間違った者が、許されようと行動する。その行動が織りなす物語である。 空の中 (角川文庫) 作者: 有川浩 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシ…

「論より詭弁」:議論では論理より詭弁が役に立つ

論より詭弁 反論理的思考のすすめ (光文社新書) 作者: 香西秀信 出版社/メーカー: 光文社 発売日: 2007/02/16 メディア: 新書 購入: 8人 クリック: 86回 この商品を含むブログ (48件) を見る ニーチェは言った、悪とは弱者の自己正当化であると。 論理的な議…

「ビッグデータと人工知能」を読んで、攻殻機動隊は無理でもターミネータはありかもと思う。

AI(人工知能)がbuzz word(流行り言葉)になり、政府・企業・アカデミア・コンサルなど様々な立場でAIに関する情報が発信されている。 こういう状況になるとネットで情報を漁るのは無理である。ネットバブル、自分の関心のある情報しか手に入らない状態、のた…

「失敗学実践講義」に見る、事故・不正はやった方ではなくやらせた方に原因がある

失敗からどこまで多くを学ぶか、それが失敗学の神髄である。 その失敗学の畑村教授の本「失敗学実践講義」では、JR福知山線の脱線事故など、9つの事故・事件がなぜ起きたのか「失敗学」として分析している。 本書の中で一番気になった部分を引用する。これ…

統計数字を疑う、数字にどう騙されるかを知る

「統計数字を疑う」は、統計リテラシーの本であると同時に経済指標の教科書である。 数字は分かりやすいが騙されやすい。そんなことはみんな知っている。どう騙されやすいのかが問題だ。本書は、統計のクセやパターンに主眼を置いている。 すでに統計に関す…

県庁おもてなし課、そのチームメイキングと成長力を見る

「県庁おもてなし課」は、慣れない仕事にもがく成長物語である。 仕事をしていて成長する人間と成長しない人間がいる。 主人公の掛水は、県庁の職員として高知県の観光振興に取り組む中で、大きく成長した。成長した理由はたった一つ。仕事のやり方を変えた…

レインツリーの国、その未熟さが「痛い」

「レインツリーの国」は、登場人物の未熟さに身悶えする小説だ。 有川浩が「図書館内乱(図書館戦争シリーズ2)」で描いた小牧と毬江のエピソードのスピンオフ。映画にもなったようです。 自分のつらさを分かって欲しいという甘えと、他人は自分のことを理…

「路上スナップのススメ」、中途半端なコンセプトは捨てて躊躇なく撮れ

森山大道の写真は、強い。 テクニックではない何かが、強い写真を撮ることを可能にしている。「路上スナップのススメ」に、その一端を垣間見ることができる。この本はテクニック本ではない、心構えの本だ。森山大道 路上スナップのススメ (光文社新書)作者: …

「ツカむ!話術」は、ハーバード流 話すテクニックの解説本

話術のエキスパートであるお笑い芸人パックンは、ハーバード大学卒業のインテリでもあり、アメリカ大統領のスピーチの研究をするなど言葉の達人である。そんな彼の「ツカむ!話術」は、スピーチ・議論・交渉・雑談などのシーンで”ツカむ”ための話す技術を記…

「ツカむ!話術」で初対面の人と盛り上がる、成功する会話のコツ

初対面の人と話すのが苦手。会話が途切れがち、沈黙が続いて気まずい。知らない人との会話で失敗しないか心配になる。そんな人って、日本人には多いですよね。 一方、アメリカ人は話すことが得意。知らない人ともすぐに打ち解けお喋りし盛り上がります。以前…

百科事典的に使いたい「分かりやすい文章を書く全技術」

「わかりやすい文章を書く全技術」(大久保進)は、文の書き方の百科事典です。「わかりやすい」文章を書く全技術100作者: 大久保進出版社/メーカー: クールメディア出版発売日: 2016/04/09メディア: Kindle版この商品を含むブログ (2件) を見る 著者の大久…

フェイクニュースの時代だから読みたい、図書館戦争

お前たちは偽ニュース(Fake News)だ。アメリカのトランプ大統領はCNNなどマスメディアと対決する。ニュースが事実化どうかよりも面白いかどうかを読者は重視するポスト事実(Post Fact)の時代と言われている。 読者の嗜好に合わせてマスメディアも報道を行う…

「キャスターという仕事」:クローズアップ現代のキャスターによる「伝える」ことへの模索

本書は、複雑な物事を単純化することなく分かりやすく伝えようと模索し続けた、国谷裕子さんが「伝える」ことに対して辿り着いた答えである。キャスターという仕事 (岩波新書)作者: 国谷裕子出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2017/01/21メディア: 新書この…

「これも修行のうち。」(草薙龍瞬)の感想:雑事や悩みを気楽に受け流すメンタルトレーニング

「これも修行のうち。」(草薙龍瞬著)。これは、毎日を楽に過ごすためのメンタルトレーニングについて記した本。著者の前著「反応しない練習」の実践編とも言える。 日頃の悩みを増やさないポイントは「ムダな反応をしない」ことです。「一切の悩みは、心の…

反応しない練習

人には色々な悩みがあります。例えば、 働いていて、その職業が本当に自分のやりたいこととは思えないとき LINEやFacebookなどのSNSの返事が来ないとき 友達との仲がうまくいかないとき そんなとき、どうしようかと悩んでしまいますよね。 本書「反応しない…

繰り返し読んだ本 2016年

本を2度3度と繰り返して読むことが減った。ネットで情報を得るようになったからだと思う。情報が多すぎて、一つの情報に注ぐ注意力の量が減っている。そんな中でも、繰り返し読んだ本がいくつかある。それらをまとめておこうと思う。 ファスト&スロー ファ…

知らないと恥をかく世界の大問題2

「知らないと恥をかく世界の大問題」(池上彰)が面白かったので、その続編の「知らないと恥をかく世界の大問題2」(池上彰)を読みました。 読んでみると、シリーズ前作との重複が多いですね。 しかし、面白いこともたくさんありました。中でも、大切だと…